ママたちが非常事態!?今、日本の子育てが異常事態!

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NHKスペシャルで放送された「ママたちが非常事態!?〜最新科学で迫るニッポンの子育て〜」そして「ママたちが非常事態!?2」
ともすれば、個人的な思い込みの話ばかりになってしまいがちな子育ての話題を、科学的な視点で見直すこの番組。
気になる話が盛り沢山だったため、まとめてご紹介。

目次

1.今、誰もが子育てがつらい

2.具体的な育児ストレス、その対処法

3.「子育て異常事態」という現実と向き合って

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今、誰もが子育てがつらい

この番組で一貫して言われていること、それは子育てがつらいと感じるのは自分だけではない、現代のママたちの育児が苦しくつらく思えるのは、ある意味、無理もないごく自然なことということ。
子育てで孤立を感じる人は7割
1日中ストレスを感じている、「なんの地獄か」と。
外でママ友と繋がっていても、家では一人(夫は仕事で忙しい)、不安ばかり浮かぶ。そして、落ち込んで自信がなくなる。
こんな風に感じるのには、実はエストロゲンというホルモンの影響が大きい。 出産後にエストロゲンが急低下し、こういう感情を持ちやすくなってしまう。

人類が進化で身につけた、子育ての姿「共同養育」

では、なぜエストロゲンが低下してしまうのか?
実は、それがチンパンジーと人間の大きな違い
チンパンジーは一人で子育てしても、ストレスを感じていない。
アフリカの奥地、太古の人間の生活スタイルを保つ部族では、毎年子供を産むほど子沢山
チンパンジーは育児のため5年は次の子供を妊娠できないが、人間は進化の過程で毎年産める、そのおかげで繁栄してきた。
人間は生まれて間もない我が子を仲間に簡単に預けられる。この部族では自分の子も他人の子も同じ家族という考え。 これで多くの子供を育てられるようになった。
エストロゲンで不安が高まり、自然と仲間と協力するようになっている。
つまり、共同養育が本来の姿。共同で保育するように、必要な時には子供を預けられるようにできている。
逆に言えば、人間は一人で子育てするようにはできていない。

現代日本の子育て環境

共同養育の現代版と言えるサービスのベビーシッターなどの利用率
アメリカは41%、フランス17%、スウェーデン12%に対して、日本での利用率はたったの2%
共同養育の本能が満たされず、これで不安で仕方なくママ友とのつながりを求める。

具体的な育児ストレス、その対処法

数多くある育児ストレスを感じる場面、その原因を知れば気持ちも楽になり、対処法も見えてくる。

イヤイヤ期

イヤイヤ期は、子供の脳の発達が付いて行かず、気持ちの制御ができないだけ。
ゆっくり成長していく中で適応できるようになっていく。
ダメと怒って無理矢理ガマンさせても、恐怖で委縮しているだけで、脳の制御能力は成長しない
子どもが自ら我慢することを促すことが、抑制機能の発達にとって大切

子どもに分かりやすいルールを決めることがオススメ
二人の子供に「口マーク」と「耳マーク」のカードを配り、「口マーク」のカードの子が本を読み、「耳マーク」のカードの子が聞くというルールでゲームのように訓練
なぜ我慢するのかを理解してもらうのが大事
我慢できたら、思い切り褒めてあげる。
そうして脳がじょじょに成長していく。

何か別のことに興味を移してあげるのも一つの手段
我慢できたらご褒美をあげるというのも、我慢する理由にはなる
ただ、理由やルールを理解してもらうのが次のステップ。 脳の前頭前野は、未来の計画に基づいて働く部分


人見知り泣き

生後半年ごろ、ママ以外の人に抱かれると大泣き、パパでも大泣き。
誰かに世話を頼むことができなくて、負担が増すばかり。
なぜこんなことになってしまうのか?
人見知りの子は、知らない人の顔をしっかり見ている。 (人見知り前は、母親など特に身近な人しか認識できない。)
顔を見るのは、関心があるということでいいのだが、動物が目を合わせるのは威嚇するとき
目が合うと自然と恐怖心が生まれて泣いてしまう。 なので、泣かれても嫌われている訳ではない。
目を合わせず抱っこする方が、泣かれにくい。母親の方を見て、仲良くしてるところを赤ちゃんに見せながら抱っこするのがオススメ


赤ちゃんの夜泣き

夜泣きは自分のせい!?と感じてしまうこともあるが
赤ちゃんが夜泣きするのは当然、胎児のときは母親が活動中に栄養を奪ってしまわないように、母親が寝ている間に赤ちゃんは目を覚ます。それが生まれてからも続くだけ。(こちらのページで赤ちゃんの睡眠リズムをつくるネントレアプローチについてまとめています。)


夫に対してイライラが募る

出産すると夫への気持ちが大きく変わりがち(産後クライシス)
出産時や産後の授乳時、わが子と触れあっている時などに母親にオキシトシンが多く分泌される
オキシトシンは、わが子への愛情を強める働きをする一方で、(育児に協力的でないと感じる)他者への攻撃性を高める働きもする。
このため、愛情も不快感も強く感じてしまう。
こんな時、実は夫が妻の育児相談に真剣に耳を傾けているだけ、妻と向き合って会話するだけでも、妻のリラックス状態が続く
つらさを理解し、共感する、すごいよと認めてあげることがイライラを感じやすい時にも心を安らかにする

イクメン

男性も子育てすることが増え、良く育児に取り組んでる父親でも、母親と比べると気がつかないことが多い。
それで母親がまたイライラする。

それは赤ちゃんの泣き声に対する反応からして、そもそも男女で違うせいでもある。
出産後、母親の脳に大きな変化があり、子育て能力が高まる。赤ちゃんの泣き声だけで我が子だと分かるようになる。
母親の脳には泣いている姿を見ると、愛おしさや不安を感じ、分析、行動するという反応が確立されている
それに対して、男性でも育児に参加することで小さいながらも脳に変化が見られるが
哺乳類のオスは、育児に直接関わるというよりは、敵を追い払ったり、食べ物とってきたりしていたという役割の違いがあった。

子供と触れ合うことで、男性でもオキシトシンが増える。そうすると、他の女性へのアプローチを抑え、家族との絆が深まる。

「子育て異常事態」という現実と向き合って

つまり現代日本は、進化の過程で身に付けた本来の子育てから見れば不自然なことを求められる難しい環境で子育てしないといけない。苦しいのは当たり前の異常事態

NHKのHPでは、番組の趣旨を
これまで社会や行政の課題として語られてきた現代の育児問題を、“人類の進化”にまでさかのぼる「科学の視点」で見直してみる、と書いている.

これは社会や行政の課題であることは間違いない
むしろ、今こそ向き合うべき課題。
生産性を高めるため、また環境に適応し競争に打ち勝つために、今の社会の仕組みが作られた。その中で、共同保育を離れ孤育てでストレスを感じる社会に人間が無理に合わせてきたようなもの。
まさかまた700万年待って、人間の本能が適合するのを待つのか、それはストレスを感じる人を社会不適合者と切り捨てるっていうこと?それともまさか遺伝子操作!?
そんなことをする必要はないはず。
今はこれまでの科学技術の発展とこれからの人工知能やロボット技術の発展で、そもそも生産性はかなり高い。
子育てという生活の根幹で、人間がより幸せに感じる社会の仕組みを追求してもいいはずだし、それができるはず。
他の分野にリソースを奪われて、まるでチンパンジー社会に退化してしまうかのように、 今まで顧みられることなく、何の地獄かと思えるほどに非常事態そして人間にとって異常事態の子育て環境が生まれた.
そんな今の仕組みや規範、社会の取り組み方が当たり前だと受け入れて、 そうしてきたのだから当然、我慢しろと孤立に追いやるのは、人類の繁栄の基礎を蝕むことなのかもしれない(現に日本人は少子化でこのままいったら滅亡でしょう)
この異常事態を抜け出すために、保育士の待遇を改善し保育園を増やしたり、男女ともにワークライフバランスのとれた働き方に変えたり、ベビーシッター・キッズシッター病児保育を使いやすくしたり、試せることは数多くある。